当研究会の概要
設立趣意
近年、不動産の流動化、証券化の進展や不動産取引への外資の進出、また工場用地等がマンションや住宅用地に転用されるケースが多くなってきたことなどを背景に土壌汚染問題が顕在化し、土壌汚染による人の健康への影響の懸念や対策の確立への社会的要請が強まってきました。
このような社会的要請を受け、平成15年2月からわが国初めての包括的土壌汚染にかんする法律である「土壌汚染対策法」が施行され、また、不動産の鑑定評価に関しても12年ぶりに「不動産鑑定評価基準」が改正され、不動産の評価においては不動産鑑定士に土壌汚染に関する初期的な調査と検討が義務付けられるようになりました。そして、平成15年10月から愛知県、名古屋市において土壌汚染に関する条例が施行されました。
このように土壌汚染に対する関心度が高まる状況下にある一方で、実務面においては調査や浄化処置、汚染された不動産の評価等に関する経験が不足しており、技術的課題が少なくないのが現状です。
愛知土壌・地下水対策研究会は、土壌及び地下水汚染対策による人の健康保護と不動産評価の適正化を図るために、大同大学の大東教授を中心とした異業種企業とのコンソーシアムにより調査や浄化処置、汚染された不動産の評価等に関する研究を行い技術的蓄積を図り、その成果を当地域で発生する問題に活かすことにより社会貢献をすることを目的としています。
活動内容
- 各方面において専門的な知識を有する講師による勉強会や講演会の実施
- 土壌・地下水汚染をとりまく諸問題に取り組む企業・団体・市民への啓蒙活動
- 各種調査・浄化技術に関する検討
研究内容
- 当地区における自然由来汚染分布状況等の研究
- 当地区の汚染事例における浄化対策技術の検討
- 土壌汚染問題に係るリスクコミュニケーションの検討